建築のことしか頭にない建築家にはなりたくない。
企業の社会価値創出を支援する、一般社団法人ソーシャルバリュー協会の隅田です。
タイトルに掲げたのは、クーリエジャポン4月号に掲載されていた、今年、建築界で最も権威あるといわれるプリツカー賞を受賞した建築家アレハンドロ・アラヴェナの言葉です。
アラヴェナは「建築家は設計だけでなく、人々の悩みや不満にも目を向けるべきだ。」と自身の役割を明確にとらえています。
建築による社会問題の解決に尽力してきた建築家の言葉だけに重みがありますね。
さて。皆さん、ドラッカーのマネジメントにも登場するレンガ職人の話はご存知でしょうか。
通りすがる人に、あなたは今何しているのかと尋ねられ、ある人はお金をもらうためにレンガを積んでいる、ある人は立派な教会を作って布教するために教会を建てていると言った、働く人の意識(ここではミッションと言った方がよいかもしれません)に関するたとえ話です。
ここでドラッカーが伝えたいことも先の建築家の話と全く同じ、自身の役割をどこまで広い視野で意識しているかによって、今やっている仕事の意味合いがまったく違ってくるのです。
普段あまり意識したことのない自分の役割を、少し高いところ、もしくは少し長い時間軸で俯瞰してみる。それだけでも意外と新鮮な景色が広がっていることに気づくかも知れません。
ついつい忘れがちですが、大切なことではないでしょうか。