ABCマート社長が語る、「ブラック」決別の時

一般社団法人ソーシャルバリュー協会、隅田です。

昨日1月25日付の日経MJの1面で、「ブラック」決別の時、と題されたABCマート社長の取材記事が掲載されてました。

違法な長時間労働があったとして昨年、東京労働局が設置した「過重労働撲滅特別対策班」による初の書類送検となったのが、当社。大きなブランド毀損につながっただけでなく、その後の人手不足が経営の根幹を揺るがしているというような記事です。

記事の中で野口社長はこう語っています。「今後は少しスローペースにしなきゃいけないと思います。理容室が月曜日休むように、流通業も定休日を設けた方が良いのではないでしょうか。高齢化や人口減少が明確で、物があふれているわけですから、そのくらいの利便性で十分です。それが働き方の改善にもなるし、採用難の解決にもつながります。流通業全体でそういう発想を持つことが必要だと思います。」

変われば変わるものですね。

ここから学ぶべきは、どんなにすぐれた経営者がいても、どんなにすぐれた戦略があっても、経営は「人」がいなければ成り立たないということです。

これからの経営は「人」を中心に再度組み立て直すことが必要不可欠です。と同時に、「人」を活かすためには、ビジネスモデルそのものを付加価値型に転換させることも重要です。

それにしても、記事にもありますが、「ホワイト企業への脱皮」はまったなし。人材不足が続くのであれば、それは大企業にかぎらず、中小企業を含めすべての企業にあてはまるのではないでしょうか。

自社の「社会的価値の点検」、「事業価値の見直し」もまさにまったなしです。