安売り店が安売りを続けた結果は。壱番屋の廃棄ビーフカツ事件に学ぶ。
一般社団法人ソーシャルバリュー協会の隅田です。
「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋が廃棄したはずの「ビーフカツ」が、市場に出回っていたことが発覚しました。
売っていた店舗のひとつ、Aマート・アブヤスは私の実家近くでは有名な安売り店。とにかく300円を切る値段の弁当など、地元でも安さで話題となっていた繁盛店です。
が、やはりでした。
安く販売するためにはとにかく安く仕入れなければならない。仕入れルートを確認するスタッフも削らざるをえない。ボランティアではない以上、仕入原価も販売管理費も抑え利益を出さなければ、経営が成り立たないからです。
安売り志向が慢性化するとどうしても商品の品質のチェックがおろそかになる。しわ寄せのは働く従業員のモチベーションにも…その結果が今回につながっているのではないでしょうか。
あるはずがないと言ってしまえばそれまでですが、販売したAマートアブヤスはもちろん、間接的に巻き込まれた壱番屋も対応によっては、大きなブランドの毀損を被ることになるでしょう。
中小企業にあっても価格から価値への転換が急がれる、まさに象徴的な事件だと思います。決して他山の石ではないことを肝に銘じるべきです。